下肢①の続きとなります。
①半腱様筋と半膜様筋
半膜様筋(青色の部分)の上に半腱様筋がのっている。

②大内転筋とハムストリングス
大内転筋(青色の部分)の上に、ハムストリングス(大腿二頭筋長頭・半腱様筋・半膜様筋)がのっている。

③腸脛靭帯と外側広筋
外側広筋(青色)の上に腸脛靭帯がある。腸脛靭帯は、のっているというよりは、押さえているような状態。

半膜様筋は、半腱様筋と大内転筋、そして以前ご紹介した大腿二頭筋と隣り合うため癒着が起こりやすい筋肉だということがわかります。
前回ご紹介した部位は隣り合う位置関係だったので境目に指を入れることができました。
今回ご紹介する部位は、上下に重なりあう位置関係となるので、前回のように指を垂直に入れることは難しくなります。(③を除く)
①と②のアプローチとして、それぞれの筋肉をつまみ、持ち上げるイメージで上下に引きはなします。
③に関しては、境目が明確なので、間に指を入れて癒着を剥がしていきます。
(前回のアプローチと同じ)
指を入れた状態で、膝を屈曲させると、外側広筋は収縮するため、腸脛靭帯との癒着が剥がれやすくなります。
今回、上下に重なっている筋肉を見ていきました。
ストレッチは、ターゲットを明確にして行わないと、伸びやすい部位がより伸びて、伸ばしたいところが伸ばされていない、そんなことが起きてしまいます。
ストレッチを行っても、伸ばしづらい部位があったら、周囲との癒着を考察してみてください。