回旋動作の評価時に見るポイントの1つ「水平か?」について考察をしてみます。
「回旋動作を考察する③」では「運動軸」にいて考察をしましたが、回旋時に軸が垂直だった場合の考察でした。
「水平か?」という視点は、回旋動作時に「軸」が垂直を保てず運動を行われていることが想像されます。
水平に回旋ができていれば、目線(頭部)、肩峰の高さ(胸郭)、腸骨綾の高さ(骨盤)、膝の高さ、足部が同じ高さもしくは開始姿勢と同じ形状となります。
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水平でない場合の代償動作は?
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○頭部、胸郭、骨盤が側屈、屈曲、伸展、前方移動、後方移動のいずれか
○膝関節が屈曲している
○足部が回内・回外、スライド(つま先の方向がかわる)
○肩甲骨の挙上
○動作に腕は関与しないはずだが、人によっては腕が屈曲・伸展などの動作が加わる
上記のパターンが想定されます。
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なぜそのような動きがおきるのか?
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○軸が形成されていない
○関節可動域に問題がある
→一部位の可動域が限界に達しても、他の部位の可動域を用いることで水平動作を行おうとする
○水平以外の動作が得意である
→屈曲や側屈など
○意識の問題
→限界まで挑戦しようとする思考
○頭部、胸郭、骨盤、下肢、上肢それぞれの感覚がバラバラ
→それぞれが単体で動いてしまう
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まとめ
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水平か?否か?は観察がしやすいと思いますが、クライアントの身体の中で起きていることは、人それぞれです。
頭部だけ側屈をしている場合、首から下は軸を形成できているかもしれない。
脊柱が側屈をしている場合、頭部と胸郭、骨盤と下肢、2つ部位同志は軸が形成できてるのかもしれない。
そもそも、視覚に意識を向ければ、水平に身体が回旋していないことは容易に気付けるはずなのだが、意識が他に行くことで気がづくことできない。
簡単な動作なのだが、様々な問題が起きる不思議な動作である。