皮膚には様々な受容器があります。
主なものをあげると
□マイスナー小体
・圧力に対し速やかに順応し、振動などによく反応する。主に、表皮下層に分布する
□バチ二小体
・圧力に対し速やかに順応し、振動などによく反応する。真皮下層や皮下組織に分布する。
□メルケル盤
・圧力に対し遅く順応し、持続的な皮膚への圧力によく反応する。主に表皮に分布する。
□ルフィ二終末
・圧力に対し遅く順応し、持続的な皮膚の変形などによく反応する。主に真皮に分布する。

などがありますが、これらの感覚受容器は、触覚、圧覚、痛覚、温覚、冷覚を感じます。
細かく見てみると、伸張刺激、振動刺激なども感じます。
感覚受容器がリリースとどういう関係があるのか?
筋肉で考えてみると、過剰に緊張している筋肉を弛緩させると、アプローチをしていない筋肉に出力があがったり、逆に出力が低下している筋肉の出力をあげると過剰に緊張している筋肉が弛緩することがあります。
現場にでている方々なら感覚的に、上記の現象は理解できると思います。
最近、筋肉も感覚受容器の1つとして認識されています。
感覚受容器というのは、過剰に使われると敏感になっていき、使われないと鈍感になっていきます。
このように考えると、筋肉の出力と弛緩の現象も説明ができます。
さらに、感覚受容器の視点を広げてみると、筋肉という感覚受容器が過剰に使われてしまっている、もしくは使われなくて鈍感になっているのなら、振動刺激を与えたり、触覚刺激(マッサージなど)、伸張刺激(ストレッチなど)、温覚刺激(お風呂や温湿布など)を与えることで、弛緩・促通します。
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まとめ
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感覚受容器という視点を持つと、
・ドクターエアー、パワープレートなど振動刺激を与えるツール
・IASTM、グラストンなど器具を用いて皮膚に刺激を与えるツール
・ストレッチポール、マッサージボールなど圧覚刺激を与えるツール
・アイシング、温湿布など温覚・冷覚刺激
これらのアプローチ方法は、筋膜リリースと言われたり、パフォーマンスがあがりますよと言われたり、様々な効果をうたわれます。
起きている現象を整理すると、日頃から振動刺激を与え続けたら、効果は薄れてきます。
日頃、入力されていない感覚に、刺激を入力することが一番効果がでます。
それぞれの器具やアプローチが特別なのではなく、日頃どんな感覚刺激が過剰なのか?不足しているのか?を整理することで、その人に今、最も必要なアプローチ方法が見えてきます。