トレーナーの世界でも、非特異的腰痛というように、「特異的」「非特異的」という言葉が使われるようになってきました。
この2つの言葉の違いを説明できますか?
「非特異的腰痛のリハビリテーション」によると
医師の診断や画像所見により病態が明確化できる腰痛を「特異的腰痛」
原因が明らかでなにできない腰痛を「非特異的腰痛」
と説明されています。
書籍を読んでいると、非特異的腰痛の原因が明らかでないと言いながら、「心理的」「モーターコントロール」など、原因があげられています。
正直、???でした。
「ストレスはなんだろう」という書籍を読んでいたら偶然、「特異的」「非特異的」の説明が書かれていて、読んだ瞬間めちゃめちゃ腑に落ちました。
以下文章抜粋
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「特異的」とは「特徴的」と同じ意味を表す。
例えを病気にとると、黄疸の患者は全身が黄色くなるが胃腸の痛みは起こさない。一方で、食中毒患者は下痢と胃腸の痛みを起こすが、全身黄色くなることはない。
この場合、黄疸患者の「特異的」症状は全身が黄色くなることで、食中毒患者の「特異的」症状は下痢や胃腸の痛みである。
これに対して、いろいろな異なる原因により同じ症状が現れることがあり、この同じ症状を「非特異的」症状という。
例えば。体がだるく熱っぽい、という漠然とした症状は、風邪をひいても、かるい食あたりを起こしても、仕事のしすぎで疲れても、精神的ストレスによっても起こる。このように原因が異なっても同じように現れる症状が「非特異的」症状である。
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特異的腰痛とは、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症など、名称と症状が一致している物をさす。
非特異的腰痛とは、心理的、体幹部の筋力不足、仙腸関節の問題、など様々な要因から引き起こす腰痛。(原因と痛みが一致していない)
このように理解することでスッキリとしました。
*参考書籍
「非特異的腰痛のリハビリテーション」
編集:三木貴弘 羊土社
「ストレスはなんだろう」
著者:杉晴夫 講談社